人材育成において「成功体験」という言葉をよく耳にしますが、実際に社員が成功を実感できているケースは多くはないかもしれません。

成功体験は、簡単には得られないものです。たとえ他人から「成功だ」と評価されても、本人がその成功を自覚し、受け入れる心の準備ができていなければ、それは成功体験として根付くことはありません。さらに多忙な業務の中では、成功体験に結びつく業務に携わる機会は少なく、職種やポジションによってもその機会は異なります。

なかなか自信がつかない社員に、どうすれば自信を持ってもらえるのでしょうか？

まず、あなたは何故、その人に「自信を持ってほしい」と、思うのかを考えてみてください。
おそらく、その理由は「恐れずに前向きな姿勢でチャレンジしてほしい」と願っているからかもしれません。
そして、その姿勢が仕事の成果につながると考えているからではないでしょうか。

「恐れずに（恐怖があっても）、前向きに進む姿勢」に結びつけば、「成功体験」は必ずしも「仕事の成果」に限る必要はありません。自信をつけるための近道は、身近で少し難しい課題を乗り越えることです。カウンセリングやコーチングを活用し、その人特有の課題に取り組むことで、周囲からは見えにくい変化でも本人が実感できるような成功体験が得られます。こうした成功体験は、やがて仕事の成果にもつながっていきます。